寒冷地での里芋の保管

穀物やイモ類などある程度の量を作って長く保存しておきたいものは、うまく保管できなければすべて台無しです。

寒冷地での里芋の保管
寒冷地での里芋の保管

里芋は、暖かい地であればそのまま畑に放置しておいて必要なときに掘り起こしていけばいいようです。ただ、ここは、マイナス10℃になるくらいなのでこの方法は使えません。里芋の保存は7~10℃と言われています。

寒い所では穴を掘ってその中に里芋を埋め戻していきます。普通なら畑の隅にでも穴を掘ってやるところです。でも何せ寒いので、けっこう穴をでかく深く掘って土を厚くかけたりして保温してやらないとならないでしょう。これはこれで大変です、しかも、これ、食べたいときや販売のときに取り出すのにも一苦労です。土も凍っていまうほどの寒さですし。トタンやらワラやらで土が凍るのを防いだとしても、いちいち寒い中で取り出して元に戻す作業も苦労です。

しかしハウスがあればその一部を保管に使えます。温度は問題ないし、雨水に濡れる心配もないし取り出すのも楽だし、これで、随時、食べたり販売できます。

ハウスの中に運び入れる。土がベットリついているので重い。しばらく放置して土が少し乾くのをまつ。

ハウスの中に運び入れる。土がベットリついているので重い。しばらく放置して土が少し乾くのをまつ。なるべく親芋と子芋を離さないように土をとる。

穴を掘って、里芋を入れたところ。頭のほう(ズイキがあったほう)を下にして埋めていく。

穴を掘って、里芋を入れたところ。穴を深く掘るのはけっこう体力がいる。頭のほう(ズイキがあったほう)を下にして埋めていく。隣の作物の水やりのときに、水が里芋のほうへ流れ込まないよう畔シートで区切るようにする。

波板やビニールシートをかけてできあがり。

波板やビニールシートをかけてできあがり。

状況はみな違うので、利用できるものを利用しながらという感じですが、低温過ぎれば枯死や腐敗、高温過ぎれば発芽などの品質劣化をある程度は想定しておいたほうがよさそうです。

書いた人:百姓 知さん