みそ!みそ!みそ!手前味噌♪♪♪とっても軽やかなリズムで一度聴いたら頭から離れなくなってしまう、「手前みそのうた」。この曲を知ったのは、初めて味噌を作った2019年の事でした。
味噌作りデビューは、私が南牧村に住む前から行っていた「なんもく村のちょっとしたカフェ」さんの味噌作りのワークショップ。それからは毎年自分で味噌を作っています。
作り方は簡単ですが、材料の配分や気温、湿度、熟成の期間、仕込む時期によって味が変わる味噌はとても奥が深く、そして自分の子供のように愛着がわきます。完成を待つ時間も味噌作りと思うととても長いですが、そんな時間を楽しむ生活は今までにない貴重な時間になっています。今回の味噌も出来上がりはどうなるかとても楽しみです!
では早速ですが自家製味噌の作り方をご紹介したいと思います。
用意するもの
- 大豆 2.5㎏
- 乾燥麹 4㎏
- 粗塩 1.4㎏
- 水
- 保存容器
- 重石
- ラップ
- 大きなビニール袋
- 消毒用のアルコール又は熱湯
出来上がり 約11㎏ 塩分 12%
ひとくちメモ
麹の量によって味噌のタイプが変わります。ざっくりですが・・・
◎甘口・・・大豆に対して約2倍
◎中辛・・・大豆に対して約1.5倍
◎辛口・・・大豆に対して約0.8倍
※マルカワ味噌さんのサイトに原料計算ツールがあって簡単に計算してくれます!
手作り味噌の作り方 前日からの準備編
味噌作りの前の下準備として前日から取りかかる必要があります。
ちょっと手間がかかりますがやっていきたいと思います。
1.大豆を洗う
お米を研ぐように優しく洗います。この時色が悪い大豆などを取り除きます。
洗っている時に泡が立つのは大豆に含まれるサポニンによるものだそうです。洗い水が綺麗になるまで繰り返し洗います。
2.水に浸ける
大豆の3倍くらいの量の水に浸けます。しっかり水に浸けると2倍くらいの量になります。
浸ける時間は12時間~18時間 前日の午後に浸けると翌日の午前中から作業が出来ますね。
手作り味噌の作り方 当日作業編
1.大豆を煮る
水を切ったら鍋に移して大豆を煮ていきます。途中灰汁を取り除きじっくり煮ていきます。
大豆の固さの目安は親指と小指で軽い力で潰れるくらい。
圧力鍋があるとかなり時短になります。
うちは鍋でコトコト。パソコン作業をやりながら3時間半くらい煮ました。
この時煮汁は捨てずに残しておきます。塩切麹と混ぜる時に使います。
2.塩切麹を作る
麹と塩を混ぜて塩切麹を作ります。味噌を詰めた最後に塩を振るので少し残しておきます。
大きなボールがあればいいのですが、うちは大きなビニール袋に麹と塩を混ぜています。
この時塊になっている麹はほぐします。塩も塊があるのでしっかりほぐして混ぜ合わせます。
3.大豆を潰す
熱いうちに大豆を潰していきます。潰し方はそれぞれです。
ビニール袋に入れて手で潰すもよし。割と使えたのがマッシャー。よく潰れました。ブレンダーなどで一気に潰すと時短になります。すり鉢でも潰れました。
4.大豆と塩切麹を混ぜる
大豆が50℃くらいの温度になったら塩切麴と混ぜ合わせます。この時熱すぎると麹が死んでしまうので冷めてから、しっかり混ぜ合わせます。少しづつ麹を足していくとしっかり混ざっていきます。
この時、パラパラすぎる場合は大豆の煮汁を足していきます。
5.保存容器に詰める
しっかり消毒した保存容器に混ぜたものを入れていきます。手の平サイズの大きさの団子を作り、保存容器に投げ入れます。空気が入らないように叩き入れる感じ。
ここまでかなり体力消耗していますが、最後の力を振り絞りストレス発散にもなるのでおもいきり叩き入れます(笑)
途中空気が入らないように慣らしながら全部詰めていきます。
6.フタ塩をする
カビを防ぐために味噌の上に塩を薄くかけます。特にフチの部分はカビやすいので多めに。
7.ラップで覆って重石をして保存する
空気が入らないようにラップして、最後に重石をして蓋をします。埃が入らないようにビニールをかけて直射日光の当たらない場所に保管します。
寒仕込みは1~2月の寒い時に作ってカビの影響を少なくするそうです。今回は12月の終わりに作ったのでちょっと早いのですが・・・。
完成は夏が過ぎたらです。梅雨明け頃に天地返しをしたこともあります。
麦味噌を作った時には天地返しはしないと教わりました。
2021年の初めに作った味噌はほったらかしてもとても美味しい味噌になりました。
まだまだウチの味といえる程の味になっていませんが、自分で作る味噌はとても美味しく、そして何よりも安全です。人間とともに生きる微生物・発酵の恩恵をありがたく頂いて健康な毎日を送っていきたいものです。
過去の味噌作りの覚書
◆2019年 出来上がり4.5㎏
・大豆 2キロ
・乾燥米麹 2キロ
・塩 1キロ
・煮汁 1500ccくらい
◆2020年 出来上がり10㎏ 麦味噌
・大豆 3㎏
・塩切麹 4.35㎏
・フタ塩 少々
※2020年は上野村の味噌作り体験に参加
容器込み 10㎏ 6000円
◆2021年 出来上がり約10㎏
・大豆 2㎏ (青山在来種 1200円くらい/㎏)
・麹 4㎏
・粗塩 1.35㎏
塩分濃度 12.5%
◆2021年12月 出来上がり 11㎏
・大豆 2.5㎏ (南牧産 900円/㎏)
・麹 4㎏ 1380円/㎏
・粗塩 1.4㎏ 298円/㎏
塩分濃度 12.5%
◆2022年2月5日 出来上がり 約3.5㎏
- 大豆 900g (360円/300g)
※麹いらずという信州上田の在来種を使って - 麹 1kg 1280円/㎏
- 塩 464g
塩分濃度 12.5%
秋になるまで熟成させました。甘みのある優しいお味の味噌になりました。
◆2022年4月 小豆味噌
- 小豆 500gくらい
- 麹 500gくらい
- 塩 メモを紛失し不明
小豆で味噌を作りました。
1~2カ月の熟成で楽しめるとのことでしたが、物足りなく感じて、ひと夏を越し熟成させました。
小豆の香りとほんのりした甘さが美味しい味噌になりました。
◆2022年12月20日 出来上がり 約2.0㎏
- 黒大豆 500g 南牧産(650円/500g)
- 麹 500g (マルマン醸造さん)
- 塩 220g
◆2023年1月14日 出来上がり 約13kg
- 大豆 3.5kg 南牧産(500円/500g)
- 麹 3.5kg マルマン醸造さん(808円/kg)
- 塩 1.63kg 沖縄の塩
塩分濃度 約12%
大豆を潰す際にブレンダーを使用。煮汁を切らずにいれたら潰しやすかった。でも塩切麹と混ぜる際に、煮汁をいれなくても柔かすぎる印象。
◆2023年3月13日 出来上がり 約7㎏
- 大豆 約1.8㎏
※2022年収穫した自家栽培の大豆 - 麹 2㎏ マルマン醸造さん
- 塩 880g
※辛めより麹を多く入れたのでやや甘めの予定
手で回すタイプのミンサー登場!これで味噌を潰す時間が断然早くなりました!
◆2023年4月15日
自分で育てた南牧ふるうで味噌作り
- 南牧ふるう 350g
※2022年収穫した自家製 - 麹 500g マルマン醸造さん
- 塩 196g 塩分濃度12.5%
※ジッパー袋で仕込む
仕上がりは優しい甘味のある味噌になりました!
◆2024年1月23日 出来上がり約12㎏
去年の夏の水不足や虫に食べられたりして大豆が取れなかったので、購入した大豆で味噌作り
- 大豆 3㎏ 「さといらず」有機栽培 ¥1200/㎏
- 麹 2.4㎏ マルマン醸造さん
- 塩 1.4㎏
◆2024年1月29日 仕上がり1㎏弱
南牧村の金時豆が手に入ったので味噌作り
- 金時豆 約200g
- 麹 500g
- 塩 110g
※ジッパー袋で仕込む
◆2024年8月7日 仕上がり5㎏弱
ムクナ豆で味噌作り 初めての夏仕込み
- ムクナ豆 930g
- 麹 2kg
- 塩 625g